アスベスト分析に使用する試料採取の準備について

アスベスト分析を行うためには、建造物や工作物から試料採取が欠かせません。ただ、試料採取はアスベストの含有の可能性があるわけですから、防塵服や防塵マスク、手袋や保護メガネなどの保護具が必須です。それと採取するときは対象箇所を湿潤化してから行うことがポイントです。分析用の試料採取では、保護具に加えてチャック付きビニール袋(二重梱包)、スクレーバーやカッターナイフなどの工具、採取するときに使用する受け皿(下にこぼれないよう受け止める目的で使用)なども必要です。

手袋は使い捨てが望ましい、飛散防材は水に洗濯糊を混ぜたものの代用も可、防塵マスクは国家検定品で性能が高いものを利用します。防塵服は必ずしも必要ではないのですが、レベル1およびレベル2建材の場合は必須とされます。吹き付け材はレベル1に含まれる建材で、1か所あたり10平方cm程度を3か所以上、ひとまとめにして1試料にします。保湿材・断熱材・耐火被膜材はレベル2に含まれる建材で、吹き付け材と同じく1か所あたり10平方cm程度を3か所以上から採取しなければなりません。

成形板はレベル3に含まれる建材で、1か所あたり100立法cm程度を採取してひとまとめにして1試料に、建築用仕上げ塗材は1か所あたり10立法cm程度を採取してひとまとめにして1試料として分析に使用します。なお、採取する建材の種類などにより下地が確認できる程度躯体の最深部まで採取すること、安易に同じ建材であるなど判断をせずに色の違いおよび年代などを判断して採取するなどの注意点があります。それと、工具類にはアスベストが付着する恐れがあるのでその都度採取用具を洗浄するなども大切です。

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*