アスベスト検査が義務化

アスベスト(石綿)は、自然界に分布している鉱物の一種で、繊維状の見た目は文字通り綿に類似しているのが特徴です。豊富に埋蔵されていることから安価で、加工性に富み耐熱性・耐久性に優れることから建設財や工業製品の防火性が要求させる部位で大量に使用されてきました。しかし石綿を取り扱う作業に従事した経験のある方が、暴露後10-50年以上の経過の後、肺ガンや中皮腫などの患者が続出したことから健康被害との因果関係が明白となり、世界中で規制が進みました。日本国内でも2006年9月からは、0.1%重量以上を含有する資材など製造・使用共に全面禁止となりました。

今後は過去に使用された石綿による暴露被害を防止することに重点が置かれるようになり、2020年にはアスベスト検査が義務付けられるようになりました。アスベスト検査は石綿に関する専門的知見と建設業に精通している有資格者が関与する義務があります。工事規模や請負金額に関係なくアスベスト検査は義務付けられますが、一定以上の広さの解体・補修工事などの場合は、さらに所在市区町村と所轄労働基準監督署への結果報告も義務付けられています。アスベスト検査では、図面調査により石綿使用の可能性を検討し、現地調査を行い石綿使用が疑われるときはサンプルを採取し定性分析で詳しく調査しなければなりません。

結果は報告書にまとめられ解体工事着工前14日前までに市区町村に届け出る必要があります。

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